エコ村とは


エコ村で取り組む課題

地域の健全な水循環

エコ村では第1に、地域の水循環を取り戻すことに取り組みます。それは、人間の生活する場所から排除する対象としてしか捉えられてこなかった水を活かし、生態系と共生するライフスタイルを築こうとするものです。
エコ村を人間が働き生活する場とするだけでなく、できるだけ多様な生命と共存する場としてかたちづくろうとする試みと言えるでしょう。地域の水循環を回復することにより、人間の居住する場が地域の生態系に負担を与えるのではなく、逆に生態系を豊かにすることに貢献できる居住をめざします。

環境負荷の少ないエネルギー利用

第2に、エネルギ-を有効利用する仕組みをつくりだすことに取り組みます。
エコ村では当面、エネルギー利用に伴い一般に排出される二酸化炭素を1/4に減らし、同時にエネルギー利用に伴う生活質を向上させることをめざします。
生活の場でのエネルギー利用は給湯、調理、冷暖房、照明、電気製品そして移動のための自動車等に使われていますが、必ずしも現在のエネルギ-利用から得られる生活が快適なものとは言えません。冷暖房は直接室内温度を上げたり下げたりする方法がとられています。そのために灯油や電気を使うことが一般的ですが、それがもたらす環境は快適でしょうか?また、車の利用も生活質の向上に役立っている場面もありますが、そうでない場面も多々あります。

エコ村ではエネルギー問題を、節約と自然エネルギーへの転換という側面からではなく、生活質改善ということからも取り組んでいきます。


地域内での物質循環

第3に、地域の物質循環をつくりあげる課題に取り組みます。とりわけ、一次産品(生態系によって生産される有機物であり更新性資源となるものです)の地域循環利用を実現し、金属などの非更新性資源の人間社会における循環利用システムの開発をおこないます。また、人間と生命に親和しない化学物質の適正な利用と管理のシステムを開発します。

健全なコミュニティづくり

第4に、社会の健全性を強めるために、住民のコミュニケーション、住民関与、住民参加をコミュニティ・レベルから促す仕組みを取り入れます。さらに、個人の社会への能動的な関与能力を開発し、養う仕組みをととのえ、それらの能力をいかしビジネスとして展開させる支援システムづくりを行います。人々が生き生きと互いに関与しながら活動することによって、社会の健全性が強まるだけでなく、経済をも活性化することができます。

4つのテーマ、3つのスキーム

エコ村では以上の4つのテーマを、以下の3つのスキームで取り組んでいきます。
「コミュニティ・アクション」
人々の自発的なコミュニティ活動として実施されます。
「ビジネス展開」
社会にとっても、環境にとっても、プラスになるビジネスを活発にすることによって、経済、社会、環境のwin、win、winをめざします。
「未来設計」
未来の社会を形づくるためのスキームです。生活質の向上と結びついた環境ビジネス開発のコンソーシアムづくり、そこは大学や研究機関、企業の開発者、そして意欲ある生活者、若者の未来志向のコラボレーション(協働)の舞台となります。