これまでの活動 2003年度
エネルギーワークショップ
第6回「まとめ」
日時 | 2003年12月16日(火) 14:00 – 16:00 |
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場所 | 滋賀県立大学交流センター研修室 |
参加者 | 31名 |
1.始めに
仁連会長(滋賀県立大学 教授)
今回は、これまで5回おこなったワークショップのまとめです。最初に関西電力さんからご発表をいただいてから、まとめの議論をしていきたいと思います。
2.提案
高松さん(関西電力株式会社)
省エネのための提案
エコ村の研究・研修施設、菓子工房、コミュニティセンターに、太陽光発電、風力発電、マイクロ水力発電、地中熱ヒートポンプ、RF電池貯蔵を導入。環境調和型住宅地域に、高効率エアコン、エコキュート、パッシブソーラー、太陽熱・太陽光発電、HEMSの導入するという提案。HEMSというのは、家庭用ホームエネルギー管理システム。各家電製品に測定器をつけ、コントローラーでエネルギー消費量を確認。コントローラーからセンター施設にデータが送られ、データが蓄積・解析、フィードバックされるしくみ。
3.これまでのワークショップのまとめ
/コーディネーター:笠松さん
笠松さんよりこれまでの総括と提案
- 生活の工夫、自然の活用を重視したエネルギーライフ
- エネルギーの自給
- 生活のイメージに応じた供給
- 可能性を踏まえた多様なエネルギー供給
具体的な方向性として、
- 土地利用や機能配置の工夫
- ベースのエネルギー供給は村全体で
- ピークのエネルギー供給は小コミュニティで・各戸で
- 豊かさの実感、環境啓発の資源としての活用
ディスカッション
エコ村のエネルギーシステム
- エネルギーをピークとベースに分けて考える。
- 努力が跳ね返ってきて成果が実感できるしくみが継続の秘訣。
- バイオマスを燃やして熱をとるのが一番安い。県内・近畿・日本各地の森林から熱源をもらうことで外とのつながりもできる。
- 実際は、住む人が何を選択するかで決まる。このワークショップでは実際入居する人が、選択するときに使えるたたき台をつくる
- 将来も見据えて今フィージブルなものを選択したい。まずは省エネ。センシング、モニタリングをきっちりする。新しいものは実験的にとりいれて、徐々に転換していくというプロセスの設計をする。
- 省エネが必要なのはわかるが、持続可能性につながるのか。再生可能エネルギーをつくって経済成長させるのがよいのでは?→しかし、例えばバイオマスは地域だけでは自給できない。本当に再生可能と言えるのか。経済成長が無くても、生活が豊かになっていく、その一つの実験がエコ村では?
- エネルギーをつくる、効率をよくすることだけでなく、エネルギーを欲しがらない生活も考える。人間が快適というのはどういうことか、もっと勉強しなければならない。
- みんなの廃棄物が流れ、そこで生き物が育つビオトープのような共有財産をみんなで管理し、コミュニティの確認と工夫の場、表現の場にしていく。
- これから進化していくしくみをつくっていく。生活スタイルを持続的なものに改善していこうとする人々がともに生活をする場、そして環境ビジネスのコンソーシアム、そういったものと結びつけた研究・研修機能をつくる。
- エコ村が特別な人しか住めない村にしてはもったいない。
- いろんな人が住めるまちならば、社会モデルになる。
- 環境教育が外とのつながりをつくる一つなのでは?
6回にわたり開催されたワークショップの成果は、コーディネーターを中心に報告書としてまとめられます。会員の方にはメーリングリストでお知らせします。
(文責 吉葉)