これまでの活動 2003年度

生活者ワークショップ 第1回

日時 2003年6月15日(日) 14:00 – 17:00
場所 酒遊館(近江八幡市)
参加者 23名

自己紹介
★「こんな想いでWSに参加しました」 ~キーワードのみ抜粋
  • 持続性のある地球を支える暮らしのモデル作り
  • 人と自然が共生できる暮らし
  • 自然とふれあえる暮らし
  • 定年後の楽しみに
  • エコ社会づくりの可能性とリスク
  • 近江八幡市の歴史の趣を活かして
  • エコ村内での資源循環
  • エコな暮らしを楽しく
  • 自作の野菜と器で料理屋を、環境と福祉の両立
  • エコ村コミュニティづくりの意志決定プロセス
  • 近江八幡のまちとの接点を大切に
  • 水と食べ物がおいしい暮らし
  • 経済性と合理性とのバランス、衣食住と経済との関係
  • 琵琶湖の水をきれいにしたい、市民農園とともに
  • 持続可能な生活、村全体がひとつの家族
  • 自然に生かされているという実感を持てる暮らし
  • 資源、エネルギーの循環
  • 卒論のテーマにしたい
  • どんなタイプのエコ村をめざすのかを知りたい
  • 自然が好き、生き物がいる空間、水の存在感がある空間
  • 自分のライフスタイルを見直したい
  • 琵琶湖をきれいに、エコ村活動を通じて繋がっていく人の輪を大切に
    「持続可能性」「自然・生き物と共生」「市民農園・家庭菜園」「(きれいな)水」「循環」「人や地域のつながり」「楽しく」といったキーワードが耳に残りました。自然と菜園に囲まれたスローな暮らしを楽みながらしていくことが、21世紀の持続可能な社会づくりへの礎につながるんだ、という共通の思いが感じられた気がします。
フリートーク編
★エコ村内で守るべきルールについて

エコ村憲章がすべての基盤。
→エコ村憲章を理解していない人、守れない人に住む資格はない。

共有できるものはできるだけ共有する。
→レベルは個人差があってよい。(例: 洗濯機の共有 → 衣類の共有 → パンツの共有)

細かいルールは作らない。
→細かいことは、「エコ村住民」としての自覚と良識のもとに各自が判断すればよい。それが大人社会というもの。細かいルールは必要ない。
→細かいルールを決めると堅苦しく、住みにくくなる。
→ルールで縛るのではなく、楽しく暮らすことが自然とエコロジカルライフになるしくみを考える。

住む人が入れ替わっても、エコ村としての秩序が「持続」するしくみが必要。
→コーポラティブハウスでも、人が入れ替わると、当初のルールは簡単に破られ、たちまち秩序が崩れる。
→コミュニティのルールに法的効力はない。

★エコ村内でのコミュニケーションについて
  • 住まいやコミュニティは、寝泊まりするだけの場ではなく、生活の中心となる場。
    →単に(金を出せば買える)エコハウスに住む、という発想ではない!
顔が見えるコミュニティ、あいさつのあるコミュニティ。

→顔が見えれば犯罪も減る。

住民がコミュニケーションできる共有スペースが必要。

→インドのオーロビルでは、共同炊事場(ソーラーキッチン)がコミュニケーションの場になっている。

家・土地について
土地は(場合によっては家も)、分譲ではなくリース形式にすべき。

→土地は本来公共のもの。個人の財産にすべきではない。
→エコ村の暮らしが合わなくなった人は自由に出ていける方がいい。
(土地まで購入すると、出て行きたくても簡単には手放せなくなる。)
→家や敷地を個人の財産にしてしまうと、エコ村らしくないスタイルに勝手に改築 することをだれにも抑制できなくなる

自分の家は極力自分で建てたい(セルフビルド)。

→エコ村としての最低限の建築基準が必要(景観の統一、空調、材料、水循環など)。

構造はできるだけシンプルに。

→スケルトン方式にして、リフォーム・改築・建て替えに際しても持続可能性が確保されるようにする。

エコとバリアフリーとのバランスをどう考えるか。

→高齢者は他人に頼らない生活を望んでいる。しかしそのためにはエレベータ等の施設が必要になる。

小舟木エコ村には何世帯が住むべきか。

→30世帯か、300世帯か。それも居住希望者で決められるのか。

マンション(集合住宅)は是か非か。

→鉄筋コンクリートの高層構造物はエコ村に適さないのでは?
→同じ集合住宅でも、マンションだと対人関係が希薄になるが、長屋だと濃厚になる。その要因を知る必要がある。

自給自足について
完全自給自足よりも、半農半勤をめざす。

→週末だけの家庭菜園から、自給自足に近い菜園家族まで、いろいろあってよい。
→そもそも、小舟木エコ村予定地だけでは完全自給は無理。
→周辺農家や上流域の森林等とも連携して、地域全体での地産地消による物質循環を考えていきたい。

近隣集落との連携について
近隣の伝統的集落との関係を大切にする。

→「旧住民と入り人」という呼び方、湖北の「おこない」など、滋賀の農村集落には部外者が入りづらい側面がある。
→また、農地の一角だけ無農薬をやると、そこに害虫が集中する。
→したがって、近隣集落との摩擦があっては、エコ村コミュニティは成り立たない。
→そのためにも、何かを決める場合は、必ず事前に「地ならし」(事前調整)が必要。
→エコ村が近隣地域への社会貢献を果たすことが重要(学校と連携して環境教育を 支援するなど)。
→近隣集落とのコミュニケーションは、事業会社に任せるのではなく、居住希望者自身がやっていく必要がある。

今後の進め方について
「居住希望者WS」の位置づけ、組織、情報伝達経路、意思決定手順を明確にする。

→NPO(エコ村ネットワーキング)、事業会社、居住希望者の役割分担や連携手法が明確でない。
→居住希望者の提案はどこまで受け入れられるのかをはっきりする必要がある。
(土地のリースは可能なのか、収支さえ合えば小舟木に最終的に30戸しか住まないという選択肢もありうるのか、など。)
→居住希望者WSで話し合われた内容を責任を持ってNPOや事業会社や近隣集落と渡り合う代表者を居住希望者WS内から選出する必要がある。
→手順にのっとって各主体が情報を共有、公開していく必要がある。

ワークショップの集まりは月1回ペースで。あとはML等でフォロー。

→会合に出席できなかった人にも結果が伝わるように。

■以上
ファシリティター 藤田知丈さんの記録より