これまでの活動 2006年度

エコ村セミナー
持続可能なくらしと社会
地域で健康を創る -人生80年時代の生活-

日 時 2006年7月3日(月) 15:00-16:30
場 所 滋賀県立大学交流センター 1階研修室
参加者 21名
主 催 土平俊子氏
(滋賀県立大学人間看護学部非常勤講師、
医療法人財団善常会地域ケア実践研究室室長)

傷つけられた地球環境、時間に追われるくらしがもたらすストレス、そして高齢化社会の到来で、健康への関心がますます高まっています。健康は心と体のバランスがとれた心豊かなくらしであり、単に「病気やケガがない」ということだけではありません。病気や障害の有無にかかわらず、個人が持っている能力を十分に発揮して、人生や生活の質を高めていくことが大切です。今回は看護者として36年、実務と研究に携わって土平俊子先生をお迎えしました。

人間は、生命力のもの凄さと、そして生活者としての脆さを同時にもっています。健康と人々の生活について「生活に支障をきたす」ということと、「世話になる」ことへの認識があります。

研究のアンケート結果からもわかるように、多くの人が将来への不安をもっています。将来具体的に不安に思うことは、自分や家族の健康、将来の生活費等の経費関係です。その他には、家族との関係、親等の介護、就職関係、将来にわたって打ち込めるものがない等があります。これらの不安を取り除いて将来に備える方法としては、健康の維持増進が一番多くなっています。続いて、貯蓄等の経済基盤の確立が挙げられます。その他には、友人や仲間をつくる、となり近所と交流を図る、趣味や専門技術の習得、活動の場を多くもつことがあります。

続いて、自治会や子ども会等の町内会活動参加状況についてみてみましょう。若い人ほど義務的に参加している人が多く、年齢が高くなると積極的に参加する人が増えてきます。また、字内の活動以外には参加していない理由は、時間がないが圧倒的に多くなっています。特に若い人はそれが顕著です。続いて、きっかけがつかめない、精神的ゆとりがない、自分にあった活動の場がない、健康や体力に自信がない、興味関心がない、経済的余裕がないなどが挙げられます。

では、地域で健康を創るにはどうしていったらいいのでしょうか。子育てサークルの活動経験から、行動する人が一人いると仲間ができます、子どもが自然に育ちます。そして生き生きとした町になっていきます。子どもが走り回る風景、世代を超えて話す場、いくつになっても「役割」があり、「仕事」がある町です。そのためには、集う場として、一緒に食べる場として地域のサロン化が重要になります。歩く、食べる、話すという生涯の目標を続けていくことになります。

世代を超えた集いや学校と地域の交流などから共に「何かを作り出す場」をつくっていくことになります。それが真のパートナーシップ形成になっていきます。

土平俊子氏
・滋賀県立大学人間看護学部 非常勤講師
・医療法人財団善常会 地域ケア実践研究室室長

その後、参加者のみなさんとディスカッションを行いました。互いに支え合え、安心して暮らせる健全なコミュニティを地域から築き、持続可能なくらしと社会について話し合いました。

まとめ:エコ村ネットワーキング