日時:2003年9月10日(水) 13:30 - 16:30
場所:ピアザ淡海305会議室
話題提供:國松孝男(滋賀県立大学環境科学部教授)
ファシリティター:若井 郁次郎氏(大阪産業大学人間環境学部教授)
参加者:9名
(1)話題提供「土壌浄化による屎尿・雑排水の処理」國松孝男 13:40-15:00

土壌浄化法については、30年来研究を続けてきた。 自宅に実際にシステムを作り、21年間に渡り自己処理を行った。
−そうしたところからの話題提供
國松式屎尿・雑排水処理システム
・屎尿と雑排水は別々に処理する。
  60坪の敷地に手づくりでシステムをつくり上げていった。
屎尿:
メタン発酵浄化槽に溜めて、メタン発酵処理。
この槽は地中に埋設。汚水が溢れでることがないように、雨の当たらないところに設置した。
 →i.メタンガス・・・家庭内のガスコンロで使用。
 →ii.液体部分・・・地中のパイプを通して、庭の菜園部に還元。
            →さらに雑排水と混合し、分解槽へ。
 →iii.汚泥・・・・・蓄積 ※汲み取りは一度も行わなかった。
             21年間で30cmほど積もっていた。
雑排水:
嫌気分解槽で分解処理し、処理水はパイプを通して敷地内に地下浸透させる。
分解槽内部には、玉石、小石、砂利が敷かれている。
地下浸透部(土壌トレンチ)は一本が目詰まりを起こしても機能が止まらないようにするため、二本設置。
水質を測定し、このシステムにおける浄化率を求めたところ、COD、N、P、それぞれ96%、70%、96%となった。
使用とメンテナンス
<使用時に注意したこと>
・トイレは節水トイレを使用。
・台所、風呂などでは合成洗剤ではなく石鹸を使っていた。
・浴槽の水は再利用するなどして、水の使用量も減らしていた。
<メンテナンス>
・雑排水処理システムは約15年間、
・屎尿処理システムは最後まで(21年間)、手を入れずに持った。
コスト
一式設備するのに、当時−20数年前−で60万円ほどかかった。
今だと200万〜300万円かかるのではないか。
(2)意見交換 15:10-16:30 
トピック:
1. 雨水利用
2. エコ村と琵琶湖の、水を介した関わり
3. コミュニティの利を生かす取り組み
4. 水使用時の約束
雨水利用
・個人住宅の設計・施工の仕事をしている。 最近、雨水利用を勧めているが、かなり有効だと思っている。
 ∵大量かつ集中的な雨水排水に下水処理が追いついていない。
ストックして利用すれば、少しでも足しになる。
「天の恵み」を受けていることを実感できる、と評判も良い。
・雨水利用は(水問題の中で)素人が一番取り組みやすい方法だと思う。
・エコ村で最小限考えるとしたら、屋根に降った雨をどうするかだけ。
他の部分は浸透性舗装にするなり、浸透枡を使うなりして、地下浸透させれば良い。地下に巨大な貯水タンクを埋蔵したりするのは、環境負荷の面、経済性からみて好ましくない。「雨水を使うのが良いこと」になるのは違うと思う。全体のシステムとしてどうなのか考える必要がある。
・雨水で全てを賄うのは無理。
上水道を使うことは前提として、雨水は、上水道を必要以上に使わないための補助的なものと考えた方が良い。
琵琶湖との関わり
・水質は良くなっている。
N、Pに関しては、近い将来適性値になると読んでいる。
これからの課題は湖岸の生態系をどう保全・回復していくかだと思う。
これに対してエコ村は何ができるか。
コミュニティの利を生かす取り組み
・他の地域にないエコ村的なものをやっていくのがエコ村だと思う。
例えば、雨水利用や汚水・排水処理を、一戸一戸でやるのか、コミュニティの共同施設でやるのか。「エコ村」のにおいがするためには、どうしたら良いのか。
・300戸の中にゾーンがあって良いのではないか。
多少コストがかかっても、自己水源、自己処理に取り組むゾーン、既存の上−下水道システムの中で、できるだけ使用量を少なく、できるだけ汚さず使用するゾーン。
−その中でもまたバリエーションがあって良い。
実際に決めるのは中に住む人なので、一律にこうと決めていくのは無理だろう。
水使用時の約束
・洗剤、化学物質、殺菌剤を使わない、油を流さないなど、國松先生のご家庭ではずいぶん工夫をされたから、20数年間もシステムが維持できたのだと思う。
エコ村で同じことをしようとした時、年代、歩んできた道の違う人々にどこまで徹底を図れるか。

洗剤類は便利だから使う。 そうして皆が使っている中で、どうやって徹底していくのか

→協定を結ぶなど

(2003,09,22 文責:西山由美)

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